フランク王国は古代ローマ帝国の故地ガリアに建国された王国なので、法制度については少なからぬ部分でローマ時代のものを引き継いでいました。
ローマから継承した制度の中でも、とくに重要な役割を果たしたのは伯(コメス)と呼ばれる統治制度(役職)です。これは各地に一定の司法権・行政権・軍事権を与えられた伯管区を設置することで、地方支配を行い、広大な王国領を統治する為の制度でした。
パリ伯のジラール・ド・ルシヨン。パリ伯はカロリング朝フランク王国における、パリ周辺の統治者に対して与えられた称号だった。
また、起源ははっきりしないものの、伯管区を統括する「大公」と呼ばれるさらに上位の役職も存在しました。
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