古代ローマで話されていた言語は?

 

古代ローマにおいて公用語になっていたのはラテン語です。ラテン語は西ローマ帝国崩壊後もローマ・カトリック教会の公用語として継承され、旧西ローマ帝国領各地に定着した口語が変化することで、フランス語・イタリア語・ポルトガル語など現西ヨーロッパ諸言語の成立に繋がりました。

 

ラテン語の歴史

ラテン語はインド・ヨーロッパ語族のイタリック語派に属する言語で、ギリシア語の影響のもと発展し、長いローマ時代を経て多様な表現力を備えるようになりました。

 

もともと都市ローマ周辺のラティウム地方限定の言語でしたが、前3世紀からのローマの支配拡大にともない、地中海世界全域の共通語として使われるようになりました。

 

ラテン語は消滅?

古代ローマの滅亡後、時代が中世に移り、ラテン語が日常語で話されなくなっても、大学の講義はラテン語で行われたり、正式な文書は全てラテン語であったりと、ラテン語の読み書きは必須でした。

 

さすがに現代ではそれすらなく死語となりましたが、いまだに学術用語に使われたり、バチカン市国の公用語になっていたりと、言語自体が消滅したわけではありません。