ロベール・ブレッソンの基本情報
表記:Robert Bresson
前職:画家/写真家/脚本家
誕生:1901年フランス
死没:1999年フランス
代表作品:『罪の天使たち』『スリ』『バルタザールどこへ行く』『ラルジャン』
ロベール・ブレッソン(1901年 - 1999年)はフランスの映画監督で、プロの俳優をほとんど使わずに、虚飾を廃したひたすら映像美を追及した作風で知られます。ヌーベル・バーグの先駆者の1人。
そんなロベールは画家、写真家としてのキャリアを積んだ後、助監督や脚本家として映画界でのキャリアをスタート。1943年『罪の天使たち』で長編映画の監督としてデビューし、以来次々と秀作を発表するようになりました。そして彼はプロの俳優の芝居がかった演技を嫌ったため、素人ばかりを起用し、出演者のことを「モデル」と呼ぶなど、極めて異質な監督として注目されました。それでいて選び抜かれた映像と音の調和により観客を没頭させる作品の数々は、「映画」の定義を塗り替えるほどに、業界に衝撃を与えたのです。
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『スリ』は、貧しさからスリに傾倒していく孤独な青年の姿を描いた作品です。出演者はほぼ素人ですが、斬新な演出が評価され、最優秀賞フランス映画賞を受賞しています。
『バルタザールどこへ行く』は、フランス・スウェーデン合作で、一匹のロバ・バルタザールと一人の少女・マリーの交流を描いています。ドストエフスキーの「白痴」の挿話から着想を得た作品で、物言わぬバルタザールに虐待を加える人間を通して、酷薄な世界をリアルに表現しています。かの映画界の巨匠フランソワ・トリュフォーが絶賛した作品です。
『ラルジャン』は、ロシア作家トルストイの原作をもとにした作品です。偽札を知らずに使ってしまったことがきっかけで、犯罪に手を染めていき、凶悪殺人犯に転落する青年の姿を描いています。ロベールの遺作となりました。第36回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。
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