スペインでは19世紀後半から急速に工業化が進んだものの、国内産業の中心は今でも農業です。とりわけ南部を中心に地中海式農業によるオリーブやブドウの栽培がさかんに行われています。
伝統的な地中海式農業の他、イスラム支配時代に、中東や北アフリカからもたらされた農業技術や農産物から多大な影響を受けているのも、スペイン農業の大きな特徴といえます。
スペインは乾燥した土地が多く、農業生産性は他の西欧諸国と比べて高いとはいえません。そのため近年、過耕作や地下水からの灌漑依存による国土の砂漠化が問題になっているのです。
砂漠化とは
乾燥地域で土地が劣化し不毛の地と化すこと。
スペインの砂漠化は農業生産の増大にともない進行し続けており、フィナンシャルタイムズの記事によれば、近年すでに国土の20%にも達しているといいます。
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