囲い込み(エンクロージャー)というのは、もともと共同で利用されていた土地を、生け垣・塀・土手・柵などで“囲い込んで”私有地にしてしまうことで、囲い込まれた土地は牧羊場や農場となり、地主による大農経営が行われます。
16世紀に第一次エンクロージャーが行われ、18世紀から19世紀にかけては、第一次よりはるかに大規模な第二次エンクロージャーが行われ、農業革命を促進しました。
囲い込み運動の結果、石垣(ダラム)や生垣で区切られた「囲い込み地」と呼ばれる方形の農地が出現した。
囲い込みはイギリス農業の近代化(資本主義化)を推し進め、産業革命の原動力になった一方で、土地を失い失業した農民が工業労働者として都市になだれ込み、賃金労働者化する現象が起きています。
なお一般的にはイギリスで行われたものを指しますが、同様の現象は同時期ヨーロッパ各地で起こっていました。
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