サッポーとは何をした人?〜古代ギリシアの女流詩人〜

『サッポー』シャルル・メンギン画(1877年)

 

の基本情報

 

別称:プサッパ/プサッポー/サッフォー
異名:美しきサッポー/十番目のムーサ
誕生:前7世紀末レスボス島
死没:前6世紀初
主著:『アプロディーテー讃歌』

 

サッポー(紀元前7世紀末 ? 紀元前6世紀初)は前610年頃から580年頃活躍した古代ギリシアの女流詩人です。女神アフロディテにも匹敵する美人であったという言い伝えから「美しきサッポー」とも呼ばれ、作風としては少女や青年を主題にした情感豊かな琴歌を得意としていました。

 

そんなサッポーは、レスボス島の貴族の家に生まれ、一時政争から逃れシチリアに滞在していましたが、人生の大部分は生まれ故郷レスボス島のミティレネで過ごしています。当時から女流詩人として名をはせ、彼女から音楽や詩を教わるために、ギリシア中の少女がレスボス島へ殺到したといいます。

 

サッポーの作風

彼女の作品は日常語の方言を使用し、叙事詩や恋歌、挽歌、合唱隊のための祝婚歌など、その分野は多岐にわたります。個人的な内容を歌った、率直かつ情感あふれた作風で、何十もの異なる韻律により書かれているのが特徴です。

 

韻律によって9巻に分類されており、詩の大部分は失われていますが、『アプロディーテー讃歌』や『レスボス詩人断片集』の2編は引用によって完全な形で残っています。