ポルトガル料理

ポルトガル料理の特徴

ポルトガルの名物菓子パステル・デ・ナタ

 

ポルトガルはイベリア半島にある国で、スペインの西側に位置しています。ポルトガル料理スペイン料理に比べ、日本人にはあまりなじみがないかもしれません。しかしポルトガルも日本同様、西岸と南岸が海に面した海洋国なので、ポルトガル人は魚料理を良く食べます。素材の味を活かした素朴なポルトガル料理は日本人の味覚に通じるものがあります。

 

 

素材の味活かした素朴なポルトガル料理

ポルトガル料理の味付けは、素材本来の旨味を活かした素朴なものが多く、日本人の味覚にマッチします。出汁の文化もあり魚介、肉、ソーセージなどの出汁を料理に合わせて使います。

 

米の消費量もヨーロッパで一番多く、おじやのような「アホシュ・ド・ポルヴォ(たこごはん)」、「アホシュ・ドゥ・バカリャウ(鱈ごはん)」、炊き込みご飯のような「アホシュ・ドゥ・パト(鴨ごはん)」、デザートの「アホシュ・ドース(ライスプリン)」など、様々な米料理が食べられています。

 

香辛料を多用

ポルトガル料理には、オリーブオイル、玉ねぎ、にんにく、ジャガイモ、トマト、イタリアンパセリやコリアンダーなどの香りが強いハーブ、パプリカ、ピリピリ(辛みの強い唐辛子)、バニラ、シナモン、サフランなどのスパイスが多用されます。これらは植民地原産のものや、ポルトガルを支配していたアラブ人がもたらしたもので、そういった歴史的な背景が食文化に現れているのです。

 

ポルトガルは世界でトップクラスの魚消費大国

2017年度の年間シーフード消費量ランキングのデータによると、ポルトガルは世界で6番目に魚介類を食べている国です。一方、日本は12番目でした。私たちの食生活を思い起こせば、ポルトガル人がどれほど多くの魚料理を食べているのかが想像つきやすいと思います。

 

ポルトガルではタラやエビ、タコ、イワシ、アジ、貝類などが非常にメジャーで、グリルで焼いたり、煮たり、揚げるなどシンプルに調理されています。タコを食べる国は世界でも稀ですが、ポルトガルでは好んで食べられています。

 

ポルトガル料理の代表食材「バカリャウ」

ポルトガル料理を語る上で欠かせないのが「バカリャウ(干しタラ)」です。バカリャウを使ったレシピの多様さは、この食材だけで毎日違う料理が出せるほど(コロッケにしたり、グラタンにしたりと)ですが、最も定番は「バカリャウ・コジード」と呼ばれる、干した鱈を茹でたシンプルな料理です。

 

バカリャウ料理

 
  • バカリャウ・ア・ブラシュ:バカリャウ・玉ねぎ・フライドポテトを卵でとじた料理。
  • バカリャウ・ア・ゴメシュ・デ・サ:バカリャウ・茹でたジャガイモに茹で卵をトッピングした料理。