ハンガリーの社会問題

ハンガリーは中央ヨーロッパに位置する共和制国家です。西暦1000年イシュトヴァーン1世のキリスト教改宗にともない成立した国で、ドナウの真珠」と称されるブダペストの街並み・温泉大国ならではの豊富な温泉施設・可愛らしい刺繍文化など様々な魅力がある一方で、以下のような社会問題も抱えています。

 

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政治問題

ハンガリーは民主主義を標榜する共和制国家ですが、V-Dem研究所にEU加盟国の中で唯一「選挙独裁主義」と認定されたり、フリーダム・ハウスから「一部自由」とランク付けされたりと、政府の専制主義的な政治姿勢はしばしば国際的批判にさらされています。1998年から2002年、2010年から2022年現在にかけて首相を務めるオルバーン・ヴィクトルは、「ハンガリーのプーチン」とも揶揄されています。

 

外交問題

オルバーン・ヴィクトルが政権を担うようになってから、中露への急速な接近がみられ、そのことでEU加盟国でありながら、EUと対立路線をとることが多いです。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の際にも、他のNATO諸国とは足並みを揃えず、武器や軍の提供を拒否しています。

 

経済問題

90年代から00年代初頭までは「旧東欧の優等生」と呼ばれるほどの好景気を享受していましたが、近年はインフレと失業率の高さ、それに起因する貧富の格差拡大や財政赤字がハンガリー経済における慢性的な課題となっています。