
戦間期ベルサイユ体制を構築したベルサイユ条約の調印式
戦間期は第一次世界大戦の終結(1919年)から第二次世界大戦勃発(1939年)までの20年間の時代のことで大半の期間は第一次世界大戦の講和条約ベルサイユ条約により構築された戦後秩序ベルサイユ体制の中にありました。
そして戦間期は混乱期・相対的安定期・世界恐慌期の三期に分けられますが、このうちの世界恐慌期にベルサイユ体制は崩壊し、第二次世界大戦へと突き進んでいくことになります。
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混乱期には、第一次大戦の戦後処理で各国ともに政治経済が混乱状態にありました敗戦国では多額の賠償金で経済が大きく落ち込み、革命勢力と反革命勢力による内戦が勃発するなど、情勢不安定な状態が続きました。
国際協調や経済協力の努力により、どうにか混乱期を抜け出し、政治経済が安定していた期間です。この間、文化面では人々の生活にゆとりが出来たことで大衆文化が登場し、政治面では民主主義勢力が伸長し、議会政治が重んじられるようになりました。戦間期で最も平和な時代となります。
29年「暗黒の木曜日」に端を発する世界恐慌により、ようやく復活の兆しがみられた経済が再度落ち込み、不況による社会不安が蔓延した期間です。倒産と大量失業が相次ぎ、持てる国はブロック経済政策で自国産業の保護に躍起になり、持たざる国は生存を掲げて軍事拡大と侵略政策に乗り出し、ベルサイユ体制は崩壊します。
ヨーロッパには第一次大戦前の軍事的緊張が再来し、39年9月ナチスドイツにより行われたポーランド侵攻で、第二次世界大戦の口火が切られ、戦間期は終焉を迎えるのです。
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