ジャン・ルノワールとは何をした人?〜徹底したリアリズム〜

 

ジャン・ルノワールの基本情報

 

表記:Jean Renoir
誕生:1894年
死没:1979年
受賞:ヴェネツィア国際映画祭国際賞(『河』にて)
代表作品:『水の娘』『女優ナナ』『大いなる幻影』『河』

 

ジャン・ルノワール(1894年 - 1979年)はフランスの映画監督で、徹底したリアリズムや画家である父親譲りの美しい色彩感覚を作風としています。
そんなルノワールは、印象派画家の父の子として生まれ、第一次大戦に従軍した際の怪我で療養中、グリフィースやチャップリンの作品を見て、映画に興味を持つようになりました。大戦後本格的に映画制作に取り組むようになり、1924年『水の娘』でデビュー、1926年『女優ナナ』が高評価を受けたのを皮切りに、次々と傑作を輩出するようになるのです(興行的には成功とはいえないものの)。とりわけ第二次世界大戦直前、1937年に発表した反戦映画『大いなる幻影』は有名。戦後は1951年に初のカラー映画『河』を公開し、ヴェネツィア国際映画祭国際賞を受賞しています。

 

 

ジャン・ルノワールの作品

『大いなる幻影』

『大いなる幻影』は、第一次世界大戦下における、捕虜となったドイツ人フランス人将校の友情を描いた作品です。国境を越えた友情を描くことで、戦争を批判する反戦映画になっています。当時戦争映画といえば愛国精神を訴える作品ばかりであった中、その潮流に逆らうような作風が世界中で大きな反響を呼びました。

 

 

『ゲームの規則』

『ゲームの規則』は、狩猟の集いに集まった貴族たちを喜劇的かつ批判的に描写したコメディ映画です。戯曲『フィガロの結婚』から着想を得た作品。興行的には成功とはいえませんが、風刺に富んだ傑作として高く評価されています。