ヒポクラテスは病気を自然現象と捉え、臨床観察を重視して診断や治療の基礎を築いた。彼の思想は医師倫理の象徴「ヒポクラテスの誓い」として現代まで受け継がれている。本ページでは、このあたりのバックグラウンドと後世への影響について詳しく掘り下げていく。

ソラノスとは
ソラノスは産科や婦人病学に関する著作を残し、女性と乳児の健康管理の重要性を説いた。記述は中世や近世の産科学に受け継がれた。本ページでは、このあたりのバックグラウンドと後世への影響について詳しく掘り下げていく。
ソラノスの基本情報
活動拠点:アレクサンドリア,ローマ
誕生:1世紀エフェソス
死没:2世紀
著作:『急性病と慢性病』『婦人科学』
功績:婦人科学に関して多くの知見を広める。
ソラノス(1~2世紀)は帝政ローマ時代の医者で、とりわけ婦人科学に関して多くの知見を広めた功績で知られます。小アジア西海岸の古代都市エフェソス出身で、トラヤヌス帝およびハドリアヌス帝の治世下のアレクサンドリアを中心に医学研究につとめました。彼の研究結果をまとめた著作の数々は、ルネサンス時代にいたるまで支持され、著作の1つ『急性病と慢性病』では、現代の精神療法に極めて近い治療法を提唱しています。
ソラノスはトルコ西部の古代都市エフェノスに生まれ、方法派(メソディスト派)を代表する医師の1人として、アレクサンドリアやローマで医療活動を行ったと記録されています。評判はかなり良かったようで、神学者アウグスティヌスからは「最も高貴なる医師」と評されています。
写本など何らかの形で残された著作には『婦人科学』『急性病と慢性病』『ヒポクラテスの生涯』などがあり、その中で展開された彼の学説(とりわけ婦人病や妊娠、保育などについて)はルネサンス期まで1500年もの間権威を持ち続けていました。
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