イギリスの森林事情~近年植林活動がさかん~

イギリスの森林

イギリスの森林は古代には国土を覆っていたが、開墾や産業発展で大きく減少した。現在では保護林や国立公園として自然保全が進められている。本ページでは、イギリスの地理や産業、歴史を理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

イギリスの森林事情~近年植林活動がさかん~

スコットランド・ハイランド地方にある国立公園


イギリスの国土の大部分は、放牧地や荒地となっており、森林率は1割程度です。4000年以上前には豊かな森に覆われていたと考えられていますが、2000年ほど前から農業目的の開発と木材の伐採により急激に減り始め、12世紀頃にはすでに森林率15%まで激減していたようです。そのわずかに残っていた森も、産業革命期の乱開発で次々伐採され、20世紀には5%まで落ち込んでしまいました。


イギリスにおける森林保護活動

イギリスでは自国の森の危機的状況を受けて、1950年~1970年頃から植林活動が始まり、95年には10%程度にまで回復させることができました。(そのため現在イギリスにある森の大部分は外来種の針葉樹です。)


現在チャリティー団体ウッドランド・トラストが危機に瀕している森林を救うべく様々な活動を行っていますし、イギリス政府は植林と森林活動支援のために2015年に3000万ポンドの予算を抽出するなど、官民両輪でイギリスの森を復活・保護していこうという動きがみられます。