大航海時代において、船乗りたちが飲用水として利用していたのは主にお酒でした。なぜ普通の水ではなくお酒だったのでしょうか。それにはかなり切迫した理由がありました。
大航海時代、大洋を横断する上で、船乗り達の洋上生活は数か月におよびました。当時は今のように優れた冷蔵保存技術や消毒技術はなかったため、どれだけたくさん新鮮な水を積んでいたとしても、あっという間に腐敗し、水をためた樽には藻が生えて飲めなくなりました。
雨水も樽に貯めて飲用水にしたり、旅路の途中に寄港できる陸地があればそこで補給も行いましたが、それでも十分ではなかったため、飲み水の中心は腐りにくいお酒(ラム酒、ワインなど)を利用していたのです。
|
|
|
|