マルセル・カルネとは何をした人?〜人間心理や人間群像の描写に定評〜

 

マルセル・カルネの基本情報

 

恩師:ジャック・フェデー
誕生:1906年パリ
死没:1996年クラマール
代表作品:『外人部隊』『ミモザ館』『ジェニーの家』『天井桟敷の人々』

 

マルセル・カルネ(1906年 - 1996年)はフランスの映画監督で、運命的なドラマを好み、その卓越した人間観察能力にもとづく人間心理や人間群像の描写が高く評価されています。
パリ出身。高級家具職人の子として生まれ、家具製造の見習いをしつつ、夜学で映画撮影の技術を学びました。そして20歳からジャック・フェデー監督の助手となり、『外人部隊』『ミモザ館』などを撮影しています。その後1936年『ジェニーの家』で監督デビューし、繊細な女性心理を見事に表現したことで絶賛。45年には『天井桟敷の人々』でベネチア映画祭国際同等賞を受賞し、国際的な名声を得たのです。

 

 

マルセル・カルネの作品

『陽は昇る』

『陽は昇る』は、真面目な労働者が、殺人犯に変貌してしまうまでの男女のイザコザを本人の回想で追っていくという作品です。映画研究史においては、フランスで1930年代に勃興した映画運動「詩的リアリズム」の一環として制作されたとみられています。

 

『天井桟敷の人々』

『天井桟敷の人々』は、第二次世界大戦中、ヴィシー政権下のフランスで制作された作品です。パリの芝居小屋で働くパントマイム役者の力強い生き様を描いています。製作期間3年3か月、制作費16億という多額の投資の上で作られた超大作で、ヴェネツィア国際映画祭特別賞はじめ数々の賞を受賞しました。