19世紀初頭のヨーロッパ、ナポレオンの敗北とともに各地で新たな国家が誕生していました。その一つが、シチリア王国とナポリ王国が統合されて生まれた両シチリア王国です。ブルボン家の統治のもとで形成されたこの王国は、南イタリアとシチリア地方の歴史に大きな影響を与えました。

 

 

両シチリア王国の成立

ウィーン会議において、かつて一つであったシチリア王国とナポリ王国が再統合されることが決定しました。1816年、その統治者となったのはブルボン家で、その下で両シチリア王国が成立し、その首都はナポリに置かれました。

 

ブルボン家による統治

ブルボン家は両シチリア王国を中央集権的に統治しました。彼らは教育や法律、行政制度において近代的な要素を取り入れ、国家としての体制を整えていきました。しかしその一方で、貧富の差の拡大や社会問題も深刻化し、それによる国民の離反が、イタリア統一運動の中での王国消滅に繋がったともいえます。