古代の人々は、日々の生活の中で、大地、太陽、月、風、嵐、大雨など人知の及ばない自然を神格化しました。世界の成り立ちや人間の創世を、神の力に見出し、理解し、物語としてまとめあげたのがギリシア神話といえます。
ギリシア神話は、エーゲ文明期にあたる紀元前15世紀頃に生まれたと考えられ、神々の誕生秘話、英雄譚などがホメロスなど吟遊詩人により口承で伝えられていきました。それを紀元前8世紀、ヘシオドスが初めて文字にし、体系的にまとめたのです。
さらに後世のギリシア人作家は、神話の神々により人間的なキャラ立てを行い、輪郭のはっきりとした明瞭な物語として、神話に深みを与えました。ヘレニズム期、ローマ期に入っても、神話の肉付けや新しい物語の創造は続けられています。
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