スペインの政治の歴史は、中世の王国から現代の立憲君主制への移行と、その間に起きた多くの変動と挑戦を通じて、深く複雑なものとなっています。これは、スペインが長い間にわたって様々な民族や文化と交流し、時には対立しながら進化してきた結果です。

 

 

 

 

中世のスペイン

中世のスペインは、キリスト教国とイスラム教国が混在し、それぞれが自己の領土を維持しつつ、文化や科学の交流も行われていました。そしてこの時期は、レコンキスタ（キリスト教国によるイスラム教国の領土奪還）と呼ばれる動きが起こり、1479年にキリスト教国の合同で成立したスペイン王国が、1492年、領土奪還を完了させました。

 

ハプスブルク朝とブルボン朝

16世紀から17世紀にかけては、ハプスブルク家がスペイン王を輩出し、同時期の海外進出と植民地獲得も相まって、スペインは「太陽の沈まない国」と称されるヨーロッパ最有力の帝国となりました。しかし、継続的な戦争と経済的な問題により、スペイン・ハプスブルク家の力は次第に衰えていき、1700年代にはフランスのブルボン家がスペイン王位を引き継ぎ、フランス的な絶対主義体制の確立を試みました。

 

19世紀の政治変動

19世紀は、ナポレオンの侵攻、植民地の独立運動、内戦など、スペインの政治が大きく揺れ動いた時期でした。その中でスペインは立憲君主制を経て、一時的ですが共和制へと移行しています。

 

フランコ政権とその後

20世紀のスペイン政治史も激動でした。1936年から1939年にかけてスペイン内戦が行われ、内戦を制したファシスト、フランシスコ・フランコによる独裁体制が確立されたのです。しかしフランコの死後、スペインは再び立憲君主制に戻り、現在に至っています。。