西欧のスペインとポルトガルは、中世から近代にかけて大きな変革と拡大を遂げ、現代の国家形成に至りました。その過程で起こった一連の動き、「レコンキスタ」は、これら二つの国が形成される上で重要な役割を果たしました。この記事では、レコンキスタがスペインとポルトガルの成立にどのように寄与したか、そしてその影響を詳しく見ていきましょう。

レコンキスタとは

「レコンキスタ」はスペイン語で「再征服」を意味し、8世紀から15世紀にかけてイベリア半島で行われた一連の戦争を指します。具体的には、スペインとポルトガルのキリスト教徒がイスラム教徒のムーア人から地域を奪還する過程を指しています。当時、イベリア半島の大部分はイスラム教徒によって支配されており、レコンキスタはこれに対する抵抗の形をとったのでした。

スペインとポルトガルの成立

戦争が進行するにつれて、キリスト教徒は徐々に土地を取り返していき、それと共に現在のスペインとポルトガルの国境も形成されました。それぞれの国家が成立し、独自の王が即位すると、この地域のキリスト教国家は国際的に認知されるようになります。

レコンキスタの影響

レコンキスタは、スペインとポルトガルの成立に大きな影響を与えただけでなく、これらの国々が新世界へと繰り出し、広大な植民地帝国を築き上げていくきっかけともなりました（すなわち大航海時代幕開けのきっかけになりました）。また、レコンキスタの成功は、他のヨーロッパ諸国に対しても、キリスト教の力が再び拡大していることを示し、中世ヨーロッパの政治・宗教的風景に大きな影響を与えたのです。