ローマ帝国の最大版図。地中海世界全域を支配下に治めていた。
古代ローマは帝政に移行する前の共和政時代末期には、地中海世界のほぼ全域を支配下に治めていました。
前1世紀末には、プトレマイオス朝のエジプトを残すのみとなりましたが、ローマ内戦に勝ち抜いたカエサルの養子オクタウィアヌス(後のアウグストゥス)により勢力圏に組み込まれ、地中海世界全域がローマ帝国の支配下におかれたのです。
つまり、オクタウィアヌスがアクティオンの海戦でクレオパトラ7世を破った紀元前31年が地中海世界統一の年といえます。ローマ帝政もこの地中海世界の統一とほぼ同時期に開始されました。
地中海世界全域を支配下に治めたローマ帝国は政治的にも経済的にも安定し、以後200年、「ローマの平和(Pax Romana)」と呼ばれる平和と繁栄を享受することとなります。
また地中海世界の統一とともに東西の文化の融合でヘレニズム文化が花開き、後世に影響を与える様々な芸術や思想、宗教が誕生しました。
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