日本・ヨーロッパの「気候の違い」とその要因

 

旅行先や移住の候補地として人気の高い日本とヨーロッパ。でもこの二つの地域、じつは気候にけっこう大きな違いがあるんです。「日本の夏はムシムシするけど、ヨーロッパはカラッとしてる」「ヨーロッパは冬でも思ったより寒くない」──そんな印象を持ったことのある人も多いのでは?今回は、日本とヨーロッパの気候を比べながら、四季や降水量、湿度、気温差といったポイントをわかりやすく整理していきます。

 

 

四季と気温の違い

まずは「春夏秋冬」のあり方から。どちらにも四季はあるけれど、その感じ方には違いがあります。

 

日本のほうが寒暖差が大きい

日本は季節風とモンスーンの影響を強く受けるため、夏は蒸し暑く、冬は寒さが厳しい。たとえば東京では、夏は35℃近くまで上がる一方、冬は氷点下近くまで冷え込む日もあります。一方で、ヨーロッパ西部(ロンドン、パリなど)は、北大西洋海流と偏西風のおかげで、夏も冬もそこまで極端な気温にはならず、年間を通して穏やかな印象です。

 

ヨーロッパは夏が短く涼しい

日本の夏は6月中旬〜9月初旬までじっくり続きますが、ヨーロッパでは本格的な夏はせいぜい2か月ほど。しかも湿気が少ないため、気温が高くても日陰に入れば涼しい。夜になると肌寒くなる日も多く、「真夏のクーラー要らず」は日本との大きな差といえるでしょう。

 

降水量と湿度の違い

続いては「雨の降り方」と「空気のうるおい」。ここにもくっきりした違いがあります。

 

日本は雨が多く湿度が高い

日本は梅雨や台風の影響があり、年間降水量は東京で1500ミリ〜2000ミリ。とくに6月〜10月は湿度が高く、「ムシムシする」暑さが特徴です。洗濯物が乾きにくかったり、髪の毛が広がったりするのも湿気のせいなんですね。

 

ヨーロッパは湿度が低く乾燥しやすい

ヨーロッパでは、場所にもよりますが、全体的に空気が乾いている傾向があります。フランス、ドイツ、スペインなどの内陸部では、冬は湿度が20%台になることも。夏の降水は少なく、年間を通して「カラッ」とした天気が多め。だからこそ、日焼けやスキンケア、喉のケアには気をつけたいところです。

 

自然災害と気候リスクの違い

最後に、防災という観点から、気候によるリスクを比べてみましょう。

 

日本は台風・豪雨・雪害が多い

日本は自然災害大国。夏から秋にかけては台風が上陸し、秋冬は大雪や冷え込みが各地を襲います。また、近年では線状降水帯による局地的な豪雨も増えており、天気予報のチェックは日々欠かせません。

 

ヨーロッパは風害・干ばつに注意

一方でヨーロッパでは、暴風(温帯低気圧由来)による被害や、夏の熱波・干ばつが深刻な問題になることがあります。特に南欧では、気温40℃を超える熱波や森林火災も起こるため、「乾燥リスク」と「水不足」が大きな課題になってきているのです。

 

このように、日本とヨーロッパでは「気温」「湿度」「雨」「自然災害」など、気候に関するあらゆる側面で違いがあります。どちらの地域にも長所と短所があるので、訪れる時期や場所によって、しっかり準備しておくことが大切なんですね。