赤いバラはイエスが十字架の上で流した真っ赤な血として、キリストの受難、殉教者のシンボルに、白いバラはイエスの母マリアの純潔のシンボルとなっています。
宗教画にはバラがよく描かれていますし、ノートルダム大聖堂にはマリアに捧げるバラ窓が付けられる等、キリスト教においてバラは重要な意味をもっています。
もともとクリスチャンの間でバラは「邪悪な花」と考えられていました。それというのも、ローマ時代には上流階級に好まれ、ローマ神話のヴィーナスの花ともされたので、ローマ社会で迫害を受けていたクリスチャンには異教の文化として忌避されたのです。
しかしキリスト教が公認された後は、徐々にそのような考えが薄れていき、4世紀には聖人アンブロシウスが「バラのトゲは原罪を忘れぬよう神が後からつけたもの」と説いたことで、バラは神聖な花とされるようになりました。
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