
ベルギーの国土
ベルギーというと、小さくて穏やかな国──そんなイメージがあるかもしれません。でも実はこの国、ヨーロッパの交通の要として重要な場所にあるだけでなく、自然地形や気候の面でもなかなか味わい深いんです。今回は「地形」「気候」「環境」の3つに分けて、ベルギーの地理的な特徴を見ていきましょう。
北と南でガラッと印象が変わるのがベルギーの地形の面白いところ。まずはその輪郭から。
ベルギーの北側、フランデレン地方は、とても平坦な土地。オランダと地形がつながっていて、運河や畑がずーっと広がっています。港町アントワープや首都ブリュッセルもこの辺に位置していて、交通の便もばっちり。
それに対して南側はアルデンヌ地方。ゆるやかな山や丘が続いていて、森が深く、自然豊か。ハイキングやキャンプができるような自然公園も多くて、ちょっとしたリゾート地みたいになっているんです。
場所はヨーロッパのど真ん中、でも意外と寒すぎず暑すぎず。その秘密は、空と海からやってきます。
ベルギーは典型的な西岸海洋性気候。夏は涼しく、冬も極端に寒くならないというありがたい気候です。ただ、雨が多くて、晴れたり曇ったりが目まぐるしいのも特徴。日傘よりも傘のほうが手放せない国です。
天気が変わりやすいのは、北海からの湿った空気と偏西風のせい。おかげで緑がいっぱいだけど、洗濯物は乾きにくいかも?そんな生活感がにじむ気候なんです。
都市と自然が入り混じるベルギーでは、人と環境のつながり方にも独特のバランスがあります。
ベルギーにはスヘルデ川やムーズ川といった大きな川が流れていて、昔から船での交通や交易が盛ん。川沿いには古い港町が多く、今でも物流の要となっています。
南部のアルデンヌには森が広がっていて、狩猟文化なんかもまだ生きてます。一方で北部には整備された田園や住宅地があって、都市と自然がモザイクみたいに混ざり合ってるのがベルギーらしさなんです。
このように、ベルギーは小さくても地形も気候も実に多彩。ヨーロッパの中心に位置するという地の利を活かして、自然とも上手に付き合ってきた国なんですね。
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