十字軍遠征の目的をわかりやすく教えてください。

十字軍の目的

十字軍の目的は、エルサレムを中心とする聖地をイスラム勢力から奪回することだ。 宗教的信念と封建社会の利害、経済的動機が複雑に絡み合っていた。 本ページでは、ヨーロッパの宗教や封建社会、国際関係などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

十字軍遠征の目的をわかりやすく教えてください。

11世紀から13世紀にかけて十字軍遠征が行われた目的をわかりやすく教えてください。

十字軍の遠征の目的は一言でいえば「聖地エルサレムの奪還」です。そしてエルサレムとは、キリスト教の創始者イエス・キリストが復活を遂げた場所で、イエス・キリストの墓がある、キリスト教にとって、この上なく大切な土地でした。


キリスト教の聖地、エルサレムのモスク


東ローマ帝国からの救援要請

そんなエルサレムが、7世紀以降、イスラム勢力に占領され、11世紀には勢力を拡大したセルジューク朝が、東ローマ帝国を圧迫するようになります。堪らず東ローマ皇帝アレクシオス1世は、ローマ教皇ウルバヌス2世に救援を求め、応じた教皇が


聖地エルサレムを奪還する


という大義名分で、西ヨーロッパの諸侯や民衆の有志を集め十字軍を結成したのです。


教皇の思惑

当時ローマ教皇は東ローマ皇帝と敵対関係にありましたが、教皇としては皇帝に恩を売って、分裂した教会を統一する思惑もありました。


しかし教皇が自らの権威を高めるために始めた十字軍遠征ですが、第一回遠征以外は失敗続きとなり、逆に教皇権の失墜を招く要因になりました。