ギリシア神話の神々は基本的に不老不死です。やがて病気になり、必ず死を迎える弱い人間とは違い、人知を超えた永遠の存在です。
ただギリシア神話には「英雄」という存在がいます。英雄とは神と人間の間に生まれた子供、半神半人のことで、人間にはない超常的な力を持っていたりしますが、純粋な神と違って永遠の命はなく、死は免れません。
主神ゼウスと人間アルクメネの子ヘラクレスが、半神半人としては代表的です。ヘラクレスはヒュドラ退治、ケルベロス捕獲など12の功業で知られる英雄ですが、妻の策謀で猛毒を秘薬として肌に塗ってしまったことが原因で死亡しているのです。
ルカ・ジョルダーノ画『ヘラクレスの火葬』
ただ死んだのはヘラクレスの半人部分であり、半神部分は昇天し、オリュンポスの神々に加わったと伝えられています。
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