古代ローマに女性剣闘士はいた?

 

剣闘士といえば、古代ローマ時代に民衆への見世物として、闘技場で戦っていた険奴として知られます。この時代にして最も刺激的で人々が熱狂した娯楽であり、何万人も収容できる円形闘技場が多くの都市に作られました。

 

女性剣闘士はいた可能性が高い?

これまでに武器を持つ女性のブロンズ像や女性同士が戦う彫刻が発見されています。

 

また1世紀の歴史家スエトニウスは、皇帝ドミティアヌス(在位:81年〜96年)が女性剣闘士に試合をさせていたと記録を残しており、2世紀の歴史家カッシウスも女性たちが剣闘士として戦う痛ましい様子を記録に残しています。

 

200年頃には皇帝セプティミウス・セウェルス(在位:193年〜211年)は女性同士を戦わせることを嫌悪していたとされ、数々の記録や物証から女性の剣闘士も存在した可能性は高いと考えられます。

 

女性が戦う理由

剣闘士は戦争捕虜や奴隷から選抜され、養成所で育てられ、死ぬまで戦うことを強制されました。しかし女性剣闘士の場合は強制ではなく、自身の尊厳や名誉のため自ら戦ったともいわれています。