アイスランドの立法機関「アルシング」とは

アイスランドは比例代表制および一院制を採用する共和政国家です。国の立法を担う機関(すなわち立法府)は「アルシング(Altingi)」と呼ばれており、1000年以上の非常に古い歴史を持っています。

 

 

 

アルシングの歴史

アイスランドはもともと大陸ヨーロッパより遠い沖合に位置する無人の島でしたが、8世紀頃よりノルウェーの圧政から逃れてきたノルマン人が定住を始め、やがて各地でシング(民会)と呼ばれる集会が開かれるようになりました。そして10世紀以降、シンクヴェトリルの丘で開かれるようになった、アイスランド島各地のシング代表による全島集会がアルシングの始まりといわれています。この時代の「国家」といえば絶対権力の王や皇帝が主導するものであり、アルシングはそんな中で誕生した世界最古の民主的近代議会といわれています。

 

廃止と再開

アルシングは13世紀以降、アイスランドがノルウェーやデンマークといった北欧の有力国に支配されたことで事実上機能停止に追い込まれてしまいました。アルシングの再起動は、19世紀中期以降の独立運動の流れで、20世紀初期にデンマークからの独立を達成するまで持ち越されました。

 

アルシングの年表

  • 930年 シンクヴェトリルに地域ごとの民会が集まって「アルシング」が開催されるようになる。
  • 1262年ノルウェーにより植民地化され、アルシングは事実上停止させられる。
  • 1800年 14世紀にデンマークに支配権が移って以降、アルシングは形式上は存続したが、独立運動が活発になると再び禁止させられた。
  • 1847年 独立運動が再燃し、アルシングが復活する。
  • 1918年 第一次世界大戦の混乱に乗じて自治を獲得。アルシングが議会政府として機能するようになる。
  • 1944年デンマークがドイツに占領されたことで、独立を宣言
  • 1991年 憲法改正により二院制から一院制に移行。