アイスランドの社会問題

アイスランドは北ヨーロッパ・北大西洋上に位置する共和制国家です。10世紀、世界最古の民主議会「アルシング」の発足にともない成立した島国で、火山と氷河が織りなす唯一無二の自然景観・美しい滝の数々・豊富な天然温泉など様々な魅力がある一方で、以下のような社会問題も抱えています。

 

 

経済問題

アイスランドは国家経済が金融に依存している金融立国なので、2008年サブプライムローン問題に端を発する世界金融危機の際に債務不履行に陥っています。しかしそれによるアイスランド・クローナ暴落が、漁業やアルミニウム工業にとっては恩恵となったので、すぐに景気回復・経済成長に転じています。

 

外交問題

イギリスとアイスランド近海の漁業権をめぐり対立し、タラ戦争(1958年 - 1976年)と呼ばれる紛争に発展したことはあります。それで一時はイギリスと国交断絶にまでなっていましたが、NATOの仲介により妥協案がまとまり、1976年紛争は終結。国交も回復しました。

 

自然問題

かつてアイスランドには豊富なカバ琳が存在していましたが、初期植民者による開拓でほとんどが燃料資源として伐採されてしまいました。そのため近年はかつての自然を復活させようと、有志による植林活動がさかんに行われています。

 

治安問題

凶悪犯罪は滅多に起きないものの、旅行者をターゲットとした窃盗や置き引きなどの軽犯罪は珍しくないので、滞在の場合は十全な防犯対策が求められます。