ドイツの民族衣装の特徴

ドイツは複数の領邦から構成される連邦国家で、各領邦によって異なる政府・憲法・歴史・文化を持ちます。

 

そのため一口にドイツの民族衣装といっても、諸邦によってそのデザインは異なるのですが、とくに有名なものをあげるとするなら、南部バイエルン州の伝統的な民族衣装「ディアンドル(Dirndl)」ではないでしょうか。

 

ディアンドルの特徴

ディアンドルは女性用の民族衣装で、ドイツだけでなく、リヒテンシュタイン公国やオーストリアチロル地方の民族衣装としても知られます。

 

「ディアンドル」というのは、高地ドイツ語のバイエルン・オーストリア語で「娘さん」という意味です。

 

もともとはアルプス山脈農村部の女性に着られていたもので、街中に出稼ぎにきた農家の女性に対する呼び名が、そのまま彼女たちが着ていた服装の呼び名になったのです。

 

特徴としては

 

  • 袖のないボディス(胴衣)
  • ブラウス
  • スカート
  • エプロン

 

などが基本構成で、これにベストやショールが加わることもあります。

 

もともと農作業する際に使われていた実用性重視の服なだけあり、他の国の女性用民族衣装と比較して、華やかさは控え目で、シンプルなデザインになっています。

 

しかし近年は、派手で可愛い色合いのものだったり、華やかな刺繍や装飾で飾られたものだったり、デザイン性重視のきらきらしたディアンドルも出てきました。