ローマ帝国の最大版図
ローマ帝国の領土はトラヤヌス帝(在位:98年〜117年)の時代に最大となりました。
ローマは前1世紀には地中海世界全域に加え、ガリアまで支配下に治めていましたが、113年、トラヤヌスのパルティア遠征(第五次パルティア戦争)後は小アジアまで勢力圏に組み込み、最大版図を築き上げたのです。
トラヤヌス帝の時代は五賢帝時代と呼ばれ、ローマがその歴史の中で最も平和と繁栄を享受した200年間「パックス=ロマーナ」の時代とも重なります。
しかし東方まで大幅に拡大した領土を維持するのは至難であり、ハドリアヌス(在位117年〜138年)は国境安定化のために小アジアの属州を放棄し、大きく版図を縮小しています。
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