東ローマ帝国の始まりは、一般的には395年のテオドシウス帝の死にともなう帝国分裂とする説が強いですが、一方で330年コンスタンティヌス1世(在位306年〜337年)によるビザンティウム遷都を歴史の始まりとする見方もあります。
コンスタンティヌスはボスボラス海峡に面する都市ビザンティオンが東西交通の要衝として優れていることに目をつけ、ローマからの遷都を計画します。元老院・聖堂・広場(フォルム)・宮殿の建設に着手し、330年には新首都コンスタンティノープルを完成させたのです。(都市名は自分の名前コンスタンティヌスにちなむ)
教皇シルウェステル1世と皇帝コンスタンティヌス
330年を東ローマ帝国の始まりとする見方は、このコンスタンティノープル建設に加え、遷都時にはすでにローマ帝国の政治・経済・文化の中心は東方に移行していたことが根拠になっています。6世紀以降の東ローマ帝国の人々も、330年が自国の建国年と考えていました。
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