スペインとアメリカの関係

 

スペイン人はアメリカ大陸に定住した最初のヨーロッパ人です。コロンブスによる「発見」を受け、16世紀前半からアメリカ大陸入植が始まり、北アメリカではスペイン領フロリダを建設しています。以後スペイン人によるフロリダ支配は、イギリス人による中断をはさみ、1821年まで続きました。その歴史の長さや、複雑さから、スペインとアメリカの関係はよく「愛と憎しみ」が入り混じっているといわれているのです。

 

以下はアメリカとスペインの関係史において、特に重要な出来事です。

 

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アメリカ独立戦争

13植民地イギリスに蜂起したアメリカ独立戦争では、ロシアエカチェリーナ2世の提唱した武装中立同盟に参加することで、間接的にアメリカ独立を援助。1783年にアメリカの独立を承認しました。

 

米西戦争

植民地キューバの独立をめぐり両国の対立が起こり、1898年米西戦争に発展しました。スペインはこの戦争に負け、2000万ドルの賠償金を負った他、キューバ独立を認め、プエルトリコ・フィリピン諸島・グアム島をアメリカに割譲したことで、太平洋と南北アメリカ大陸における覇権を喪失してしまいました。

 

米西戦争の結末は、アメリカの台頭とスペインの没落を象徴づける戦争となりました。

 

冷戦

第二次世界大戦でスペインは中立を保っていたため、戦後しばらくはアメリカ始め連合国による協調の枠組みに入れず、国際社会でのけ者のような扱いでした。

 

しかし冷戦が激化するにつれて、「反共」という共通課題のもと接近していき、フランコ死後の1982年にはスペインがNATOに加盟するなど、同盟関係が急速に進展していきました。