古代オリンピックにはどんな競技種目があった?

古代オリンピックの競技種目

古代オリンピックの競技種目には、走る競走やレスリング、ボクシング、パンクラチオン(総合格闘技)、円盤投げ、やり投げ、跳躍などがあった。これらは身体能力を競うものであり、神々への奉納として開催された。本ページでは、このあたりの歴史的背景とヨーロッパ文化との関連について詳しく掘り下げていく。

古代オリンピックにはどんな競技種目があった?


現在4年に1度開催されるオリンピックの起源は古代ギリシアで行われていたオリュンピア大祭、いわゆる古代オリンピックにあります。前8世紀から前4世紀にかけて、ゼウスの神殿のあるエーリス地方・オリンピアで当時も4年に1度開催され、ギリシア中から選手が集結し、身体能力を競いました。ここではそんな古代オリンピックで行われていた競技種目を紹介したいと思います。




古代オリンピックの競技種目一覧

ディアロウス競争

競技開始年:第14回大会(紀元前724年)~

 

2スタディオン(約400m)の距離を走る中距離競争です。ディアロウスとは「二つのスタディオン」という意味で、スピードだけでなく持久力も問われます。


ドリコス競争

競技開始年:第15回大会(紀元前720年)~

 

大体スタディオン(約190m)の直線路を10往復(約3.8km)する長距離競争です。走る距離は大会ごとに変更されていました。


ペンタスロン

競技開始年:第18回大会(紀元前708年)~

 

短距離走、幅跳び、円盤投げ、やり投げ、レスリングの五種目を行う混成競技です。競技ごとに参加者を脱落させて、勝ち抜いた者を優勝としました。「近代五種競技」の元になった競技です。


レスリング

競技開始年:第23回大会(紀元前668年)~

 

相手を持ち上げて投げたり、押し倒したりする競技です。全裸&全身にオリーブオイルを塗って競技に望みました。現代のレスリングと違い時間制限などはなく、相手の尻や膝が地面についたら勝ちとされました。


戦車競走

競技開始年:第25回大会(紀元前680年)~

 

馬による戦車の速さを競う競技で、48スタディオンの距離を最も速く走りぬいた者が勝者となります。古代オリンピックでは4頭立て(テトリッポス)および2頭立て(シノリス)の戦車競走が行われていました。