アメリカ独立戦争の日本への影響とは?

アメリカ独立戦争の日本への影響

アメリカ独立戦争の日本への影響は直接的には少ないが、世界史的波及が重要だ。独立思想が広がる中で鎖国下の知識人も情報を得て、のちの近代国家形成に間接的影響を与えたのである。本ページでは、ヨーロッパとアメリカの思想交流や近世日本の国際認識、独立思想などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

アメリカ独立戦争の日本への影響とは?

アメリカ独立戦争が起きたことで、日本へは何か影響はありましたか?

アメリカ独立戦争は何か直接日本に影響を与えたわけではありませんが、間接的には大きな影響を与えています。


というのも、アメリカ独立戦争にはフランスが参戦しており、当時のブルボン王朝が財政を度外視して軍事費を注ぎ込んだ結果、民衆の生活を圧迫し、フランス革命(1789年)を誘発したためです。


フランス革命が日本に与えた影響

フランス革命に影響を与えた啓蒙思想家ルソーの著書『社会契約論』は、1882年、中江兆民により『民約訳解』というタイトルで翻訳・出版され、多くの日本人にフランス革命の理念が知られます。


自由民権運動の指導者板垣退助


19世紀末に始まった自由民権運動は、フランス革命の「天賦人権思想(=人間は生まれながらにして皆平等で、その権利は国家によって与えられたり、奪われたりするものではない)」という思想に大きな影響を受けました。


以上のことを踏まえると、アメリカ独立戦争は間接的にとはいえ、明確に日本に影響を与えいているといえますね。