ハンガリー料理でパプリカを多用する理由とは?

 

ハンガリー料理には、必ずと言っていいほどパプリカが使われています。パプリカは日本人にとっても、馴染みある食材ですが、この野菜はハンガリー発祥であり、故に「パプリカ」という呼称も実はハンガリー語なのです。

 

ハンガリーにおけるパプリカの誕生

ハンガリーの人々は、オスマン帝国時代に流入した唐辛子を、長い歳月をかけて改良し、辛味の全くない唐辛子、パプリカを生み出しました。今現在はなんと150種以上のパプリカがあり、ハンガリーの人々にとっては、文字通り国民的な食料となっています。

 

パプリカの栄養価の高さ

ハンガリー人がパプリカを多用するのは、歴史的背景もありますが、その栄養価の高さも一因として挙げられます。パプリカには、ピーマンの約2倍のビタミンC、約3倍のカロテンが含まれており、肉食中心のハンガリー人の栄養バランスをとるのに、一役買っているのです。

 

ビタミンCはパプリカから発見された

聞きなれた栄養素「ビタミンC」は、アルベルト・セント=ジェルジというハンガリー出身の生理学者が、パプリカの果肉の中から初めて発見、抽出することに成功し、その功績により1937年にノーベル賞も受賞しています。