百年戦争におけるスコットランドの動き

百年戦争とスコットランド

百年戦争とスコットランドは対フランス同盟を通じて結びついていた。スコットランドはイングランドの背後を脅かし、戦局を複雑化させる要因となったのである。本ページでは、ヨーロッパの同盟外交や戦略関係、地域紛争などを理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

百年戦争におけるスコットランドの動き

スコットランドは13世紀末からイングランドの侵攻を受け、激しい抵抗を続けていました。1314年バノックバーンの戦いでイングランドを破った勢いで、1320年にはイングランドから独立を宣言しています。


百年戦争ではフランスと同盟

しかし独立の立役者であるロバート1世(在位:1306~1329年)の死後、イングランド傀儡の王が即位したため、再びイングランドの強い影響を受けるようになります。それをみていたフランスは、独立を望むスコットランドのデイヴィッド2世(ロバート1世の子)を支援することで、イングランドを牽制するようになります。


フランスの支援を受けていたスコットランド王デイヴィッド2世。百年戦争中、イングランドの傀儡とされるエドワード・ベイリャルと王位を争った。


つまり百年戦争において、スコットランドはフランスと組み、イングランドに敵対する立場でした。ただ百年戦争中のイングランドはスコットランドと争う余裕がなかったので、デイヴィッド2世の逝去後、スコットランドの独立を認めているのです。