トスカーナ州の歴史

トスカーナ州の歴史

トスカーナ州は古代エトルリア文明の中心地であり、その後ローマ帝国に編入された。中世にはフィレンツェをはじめとする都市国家が栄え、ルネサンス文化を開花させた。本ページでは、トスカーナ州の歴史的背景や文化的発展、ヨーロッパ史における役割を理解する上で重要なこのテーマについて、より詳しく探っていこうと思う。

トスカーナ州

トスカーナ州の州都フィレンツェの街並み


トスカーナ州(伊:Toscana)は、イタリア中部に位置する州です。ルネサンスの中心として繁栄した州都フィレンツェをはじめ、「斜塔」で有名なピサ、中世の景観がそのまま残るシエナなど、歴史ある古都をいくつも包括するイタリア観光のメッカでもあります。


トスカーナ州の時代変遷


古代

ローマ征服以前はエトルリア人の居住地域であり、「トスカーナ」という地名は「エトルリア人(Tusci)の土地」という意味です。


中世

西ローマ帝国滅亡後は、東ゴート王国東ローマ帝国(ビザンティン帝国)、ランゴバルド王国の支配を経て、神聖ローマ帝国・トスカーナ辺境伯の支配下におさまりました。


ルネサンス時代の繁栄

ルネサンス期(13世紀~)に入るとフィレンツェを中心にこの地方は大いに栄え、メディチ家の支援のもと、レオナルド・ダ・ビンチ、ミケランジェロラファエロなど、数々の偉大な芸術家が誕生しています。


近世

繁栄の頂点に達したフィレンツェは、拡大政策により周辺都市を服属させていき、16世紀にはトスカーナ地方全域を支配下に置トスカーナ大公国を成立させました。同国によるトスカーナ支配は19世紀後半イタリア王国に併合されるまで続いています。