ルーマニアの国旗
ルーマニアの国旗は縦縞が三本入ったトリコロールで左から青、黄、赤の順番で入っています。三色の意味はそれぞれルーマニアの3つの地方、青はモルダヴィア(ルーマニア東北部)、黄は小ワラキアまたはオルテニア(ルーマニア南西部)、赤は大ワラキアまたはムンテニア(ルーマニア南東部)を表しています。
現在の国旗は、1848年にヨーロッパ各地で起こった民族独立運動「諸国民の春」の中で考案された旗です。当初は赤、黄、青の横三色旗でしたが、ルーマニア王国成立に縦三色旗に変更されました。
ルーマニアはその立地上、長らくハンガリーの一部であったり、またオスマン帝国の属国となったり、独立国にはなかなかなれずにいました。第二次世界大戦では最初枢軸国につき、ソ連に占領された領土を一部回復しますが、再度ソ連の侵攻を受けたことで連合国側に転じます。戦後はソ連の圧力により共産化。ルーマニア社会主義共和国が成立します。この時同国の象徴として用いられた国旗は、現在のデザインの中央に、共産主義を示す国章が配置されたものでした。
しかし1989年にルーマニア革命が勃発。革命軍は共産主義を示す国章を切り取った穴の明けられた国旗を振り、共産主義政権の打倒を目指しました。そして年内に共産党政権が倒れ、民主化がなされ、改めて現在の国旗が制定されたのです。
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