イタリア人

イタリア人

イタリア人」という言葉には2通りの解釈があります。1つは単に「イタリア国籍を所有する者」のことで、話す言語や民族的アイデンティティはイタリア人である為の必要要件ではありません。そしてもう1つは「イタリア語を母語とし、イタリア民族であることをアイデンティティとしている者」のことで、国籍の所持は必ずしも必要要件ではありません。ここでは主に後者の「民族としてのイタリア人」の民族的ルーツを簡単に解説します。

 

イタリア人の歴史

古代

古代イタリア半島には、ローマ人、ラテン人、イタリック人、ギリシア人、エトルリア人、ガリア人、サルデーニャ人など様々な民族が並存していましたが、中でも最も有力だったローマ人が、他の民族を次々と服属させていき、前272年にはイタリア半島全土を征服。この古代ローマ人の繁栄により、ラテン文字・ローマ神話キリスト教などを土台とするイタリア文化の基礎が形成されたため、古代ローマ人はイタリア人の最も古い祖先といえます。

 

中世

西ローマ帝国崩壊後、イタリア半島には多方面から異民族が流入し、この地は小国が分立する政治的統一に欠く地域となりました。しかしイタリアでラテン語が転訛した「イタリア語」が成立し、それが13世紀に始まる文学隆盛の時代に半島全土に浸透したことで「イタリア人」という民族的アイデンティティが形成され始めたのです。

 

近代以降

19世紀になるとイタリア人(イタリア語などイタリア系の文化を持つ者)による、イタリア統一(イタリア人の住む土地全てを統一すること)を目的とした社会運動が活発になります。1861年にはついに統一国家イタリア王国を成立させ、第一次世界大戦、ファシズム独裁などの苦難を経て、第二次大戦後には共和政に移行し現在に至るというわけです。