トルコの紅茶「チャイ」
トルコにおいて紅茶文化は、1900年代から始まる比較的歴史の浅いものですが、紅茶は今や、街のいたるところで振る舞われる国民的な飲み物となっています。
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トルコの紅茶はチャイと呼ばれ、2段式ヤカンのチャインダンルックで沸かし、チューリップ型の小ぶりなチャイグラスに注がれ振る舞われます。そして濃い鮮紅色の紅茶は好みの濃さに湯で薄め、角砂糖を入れて飲むのが一般的なのです。
茶葉が市販されているので、普通に家で飲めますが、レストランやチャイハネと呼ばれる喫茶店、さらにはチャイの出前もあるため、トルコのどこにいてもチャイを飲むことがでいます。特にチャイハネは庶民の憩いの場で、おしゃべり好きなトルコの人々には、なくてはならない場となっています。
16世紀、トルコの前身オスマン帝国時代に、シルクロードを通して、中国から茶葉の苗がもたらされましたが、しばらくは一部の上流階級が嗜む程度で、一般に普及することはありませんでした。
1900年代に入り、国の政策として黒海沿岸のリゼ地方で茶葉栽培が開始されたことで、ようやく一般層にも普及するようになります。
1950年代に入ってさらに大々的に茶葉が生産されるようになり、70年代に入る頃には、トルコ人が日常的に紅茶を口にするようになったのです。
入ってわずか50年足らずのうちに国民的飲み物になり、今ではトルコの1人当たりの紅茶の消費量は世界一だといわれています。もともと紅茶の味が、トルコ人の口に合っていたのでしょうね。
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