ブカレストの歴史

ブカレストの街並み

 

ルーマニアの首都は、同国南部のドナウ川の支流、ドゥンボビツァ川沿岸に位置する都市ブカレスト(Bucharest)です。中世以来、ルーマニアの中心地であり「文化芸術の街」として発展してきた歴史を持ちます。

 

ブカレストの起源と発展史

ブカレストは7世紀この地に建設された街が起源です。1659年にワラキア公国(ルーマニアの前身)の首都となり、1862年にはルーマニア公国の首都となりました。19世紀の後半から「パリの街並み」を意識した整備が開始され、優雅な建物が立ち並ぶ「バルカンの小パリ」と称される文化芸術の街として発展を遂げていきました。

 

戦後のブカレスト

ブカレストは、第二次世界大戦下における市街損壊を経て、戦後の社会主義政権下における「再開発」により街並みは大きく変わりました。古くから残る教会や修道院が破壊される一方、延床面積で当時世界最大と言われた「国民の館」などが建設されるなど、「権力を誇示」する都市景観に変貌したのです。

 

1989年にルーマニア革命により民主化を果たし、しばらくは冷戦時代の名残で住民の生活の質は低いままでしたが、2000年に入り大手企業による経済活動が活発化し、少しずつ活気を取り戻していきました。