ヨーロッパで封建制が成立したのはいつから?

ヨーロッパで封建制が成立したのはいつからですか?

ヨーロッパで封建制が成立したのは中世になってからですね。封建制は中世社会を象徴する制度になっており、封建制の終わりは中世の終わり、そして近世の始まりと解釈されることが多いです。

 

封建制成立の背景

8~9世紀のヨーロッパは、イスラム勢力、マジャール人、ヴァイキングなど異民族の侵入が激化していた混乱の時代でした。そんな中、西ヨーロッパに勢力の基盤を持っていたメロヴィング朝フランク王国が、地方の豪族に土地を任せて、侵入に対処させるようになったのが、封建制の始まりとされています。

 

フランス王ジャン2世による騎士叙任。封建社会において主体を成したのは「騎士」であり、騎士として認められる為には主君から叙任を受けなければならなかった。

 

フランク王国で成立した封建制は、11世紀までに大陸ヨーロッパ全土に広まり、11世紀以降はイングランド、スコットランド、アイルランドにも広まっていきました。

 

封建制の衰退

12世紀の最盛期を過ぎてからは、中央集権国家の成立とともに衰退に向かっていますが、18世紀のフランス革命で「封建制の打倒」が掲げられている通り、封建制は利権化して少数の特権階級を支える制度として細々存続していたのです。