ボスニア・ヘルツェゴビナの社会問題

ボスニア・ヘルツェゴビナは東ヨーロッパ・バルカン半島に位置する共和制国家です。ユーゴスラビアからの独立にともない成立した、イスラム文化とヨーロッパ文化が混合したオリエンタリズム溢れる街並みが魅力の国ですが、以下のような社会問題も抱えています。

 

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民族問題

ボスニア・ヘルツェゴビナはボシュニャク人、セルビア人、クロアチア人が人口の大部分を占めており、ユーゴスラビア紛争終結以来かなり融和が進んだものの、現在民族対立が全くないわけではありません。そのため統治の安定のため、3つの主要民族から1名ずつ選ばれた代表者で後世される大統領評議会による集団統治体制が採用されています。

 

経済問題

農業依存の経済後進国であり、若者を中心にヨーロッパトップレベルに高い失業率が問題になっています。またそのことによる若者のEU先進諸国への移住も加速しており、人材不足が今後ますます深刻化する可能性があります。

 

治安問題

紛争終結から30年近く経った現在、治安は主要都市を中心に相当によくなっています。その一方で、紛争時に使われていた武器・爆薬の類がいまだに闇市場に出回っており、それを利用した犯罪はしばしば発生している(2018年に窃盗団が警官を射殺する事件あり)ため、滞在の場合は、夜間に人気のない場所を出歩かないなど十分に注意する必要があります。