オランダ美術の基礎は9世紀頃に固められ、以後フランドル美術の一つとして発展し、16世紀頃にはヨーロッパにおける絵画の中心的役割を演じるようになります。そして17世紀初頭にオランダが国家として独立したことで、いわゆる「オランダ美術」として本格的に独自路線を歩むようになるのです。オランダが世界中に交易圏を拡大したオランダ海上帝国時代(17~18世紀)には、オランダ絵画は黄金時代を迎えました。
オランダ美術の簡易年表
17世紀
1609年オランダが事実上の独立を果たし、政治経済だけでなく、美術の面でも独自の発達をみせるようになる。17世紀のオランダ絵画はヨーロッパ絵画に多大な影響を与えた。
19世紀
- 19世紀後半にオランダのハーグで画家が活躍するようになり、彼らは「ハーグ派」と呼ばれるようになる。バルビゾン派による写実主義の影響を受けているのが特徴。くすんだ色合いを多用することから「灰色派」とも呼ばれる。
- 1853年にはオランダのポスト印象派の画家フィンセント・ファン・ゴッホが誕生した。
オランダ美術の代表的作品
肖像画
- 真珠の耳飾りの少女(1665~1666年頃)
- ジプシー女(1628~1630年)
- 若い雄牛(1647年)
絵画
- ゾフィア・トリプの肖像(1645年)
- ウィレム・ヘイツセンの肖像(1634年)