毒蛇の毒が垂れてくる場所に幽閉、拘束されたロキ。妻シギュンが器で毒を受けている。(クリストファー・エカスベア作)
ロキは巨人族の血を引く、最高神オーディンの義兄弟です。変身術と悪戯、そして巧みな話術を持つ「トリックスター」で、神々や人を騙し、陥れる悪党として描かれます。しかしだからこそ、北欧神話を盛り上げるなくてはならない存在となっているのです。
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ロキの悪戯によって神々は迷惑を被りますが、その一方で、ロキのいたずらのおかげで神々にもたらされたものも多くあります。
ロキの悪戯が生んだ宝具
これらはロキが悪戯の末に、小人を上手く口車にのせて作らせたものですが、後に神々の世界に多大なる恩恵をもたらすものとなるのです。
ロキはアースガルズで最も美しいとされたオーディンの息子バルドルを面白く思わず、バルドルの弟のヘズを騙してバルドルを殺害させ、かつ老婆に化けて生き返ることも邪魔します。
オーディンは激怒し、ロキをアースガルズから追放したのですが、ロキはそれを逆恨みして、招待されていない神々の宴に現れ、神々の恥や悪口を散々に喚きたてます。その所業に堪忍袋の緒が切れたオーディンは、ロキを捕獲し、脱出不可能な洞窟に幽閉してしまいます。
ロキは神々を怨み、解放された後、巨人族を引き連れてアースガルズへの侵略を開始します。これが世界の終末の日ラグナロクです。つまりロキ最大の罪は世界の崩壊を招いたことなのです。
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