ブルガリアにおけるヨーグルトの歴史は古く、古代において、羊の大群を飼育していたトラキア人が、酸乳を作り始めたことが始まりでした。時代が中世に移ると、ブルガリアに住み始めたスラブ人に、その技術が継承され、羊乳を使ったヨーグルト作りが本格化していったとされます。
ブルガリア人にとって、重要な祝日のひとつに、5月6日の聖ゲオルギの日があります。キリスト教の聖人の1人で、「羊飼いと家畜の守護神」とされた聖ゲオルキを讃える祝日です。
聖ゲオルギの日は、家畜の放牧や作物栽培が始まる節目の日とされており、家畜の健康と農作物の豊穣を願う儀礼の一環として、その年はじめてのヨーグルト作りが行われるのです。
ブルガリアの人々にとって、ヨーグルトは歴史と信仰、生活に密着したソウルフードといえるのですね。
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