ヨーロッパの中世において、経済的・政治的な力を持っていたハンザ同盟。この同盟は北ヨーロッパの都市国家群が結成した貿易連合で、多くの都市が参加していました。しかし、これらの都市を一つ一つ覚えるのは大変。そこで、今回はハンザ同盟参加都市の覚え方についてご紹介します。

 

 

ハンザ同盟とは

起源と背景

12世紀後半、ドイツ北部とバルト海沿岸の都市たちは、相互の貿易を促進し、安全を保護するための非公式な協定を結びました。これがハンザ同盟の起源とされています。彼らは海賊や略奪者からの脅威を排除することを主な目的とし、その結果、多くの都市が連合に参加するようになりました。

 

ハンザ同盟の特徴

ハンザ同盟は単に貿易の利益を追求するだけでなく、文化や技術の交流の場ともなりました。また、その強大な力により、他国との交渉や戦争にも一役買っています。ヨーロッパの中世史において、これほどの影響力を持った都市国家連合は他に例を見ないでしょう。

 

主要な参加都市とその覚え方

リューベック

ハンザ同盟の「首都」とも言える都市。リューベックを中心として連合は拡大していきました。覚え方のヒント：「リュー」は「流通」の「リュー」。貿易の中心であることから連想しやすいでしょう。

 

ブレーメン

ヴェーザー川沿いに位置する都市で、内陸との貿易が盛んでした。覚え方のヒント：「ブレー」という音が、ブレーキの「ブレー」と似ています。川の流れを制御するための「ブレーキ」のような存在でした。

 

ハンブルク

エルベ川沿いの大都市。ヨーロッパ各地との交流が深く、ハンザ同盟の重要都市の一つです。覚え方のヒント：ハンバーガーの「ハン」。美味しいハンバーガーのように、様々な文化が「詰まった」都市です。

 

ハンザ同盟の衰退と現代への影響

衰退の原因

16世紀に入ると、新航路の発見や大航海時代の到来により、ハンザ同盟の貿易ルートの重要性は低下。また、内部の対立や他国との関係の変化も影響し、徐々に影響力を失っていきました。

 

現代への影響

ハンザ同盟は消滅しましたが、その遺産は今も各都市の文化や建築、伝統に残っています。また、EUや自由貿易の概念にも影響を与えたと言われています。