フランス料理

フランス料理の特徴

フランスの家庭料理ポトフ

 

フランス料理、すなわちフランスで発達した料理文化のこと。世界無形文化遺産にも登録されている西洋料理の代表格。料理の個性を決定づける、多種多様なソースにワイン。歴年の料理研究のすえ完成した高度な調理法、洗練された色彩や風味…。味だけでは語れない複雑な要素を併せ持つフランス料理は、一種の総合芸術という面ももちます。ここではそんなフランス料理が、どのように成立し、どのような歴史をたどり今日まで歩んできたのか、紹介しています。

 

 

古代フランス料理

現時のフランス領にあたる地域は、古代ヨーロッパ社会ではガリアと呼ばれ、ケルト人(ガリア人)の集落が点在していました。ケルト社会に、あまり凝った料理文化はなかったようですが、前1世紀にローマ人に征服されて以降は、美食の国ともいわれるローマの料理文化が浸透、土着の食文化と融合し、様々な料理が作られるようになりました。

 

ローマ帝国はヨーロッパのほとんどの地域を征服したので、フランス含め、ヨーロッパ諸国の料理の、大元のルーツは大体ローマ帝国にあるといえます。

 

ローマ帝国の衰退にともない、ガリアにはゲルマン民族のフランク人が進出してくるようになります。彼らはローマ崩壊後の5世紀後半に、ガリアに王国を建国し、ローマの料理文化とガリア料理を土台に、固有の料理文化を発達させていきました。

 

中世フランス料理

10世紀になると現在のフランスの前身にあたるフランス王国が成立します。フランス料理の歴史はここから、本当の意味で始まるといえるでしょう。初期のフランス料理は、煮込みやスープ料理が中心だったようです。現代でも、フランス料理といえば、煮込み料理・スープ料理が多いのはこの時の名残でしょう。

 

フランス料理の祖はイタリア料理にあり!?

16世紀のルネサンス期に、イタリア名家メディチ家の娘が、フランス国王に嫁いだことで、イタリア発祥の調理技術や食事作法、香辛料などがもたらされるようになりました。メディチ家の財力により、砂糖など当時にしては高価な食材も簡単に手に入るようになり、フランス料理の世界を一変させたのです。またフォーク、ナイフ、スプーンといった食器を用いる文化もイタリアから伝わったものです。それまでは手食が一般的でした。

 

フランス料理がヨーロッパ中に浸透

ルイ14世の治世(在位:1643年〜1715年)で宮廷料理が発展しました。ルイ14世といえば太陽王の別名を持つ、絶対王政を確立した人物として有名です。彼は強大化した王権を利用し、ベルサイユに巨大な宮殿を建造。そこにヨーロッパ各国の要人を呼んで豪華な宮廷料理を振舞うようになりました。これにより、フランス料理がヨーロッパ中に知れ渡り、各国の料理文化にも影響を与えました。

 

近代フランス料理

フランス革命で王室が崩壊すると、かつて宮廷に仕えていた料理人が、生計のために、街にでてレストランを開くようになります。以降フランス料理の大衆化が進み、庶民も美食を嗜めるようになったのです。
19世紀末から20世紀にかけては、「近代フランス料理の父」ともいわれるエスコフィエが活躍。彼は宮廷料理とレストラン料理を統合、レシピ集を執筆するなど、今日のフランス料理の基礎を作りました。