イギリス音楽の特徴と歴史

「クリスマス・キャロル」、「威風堂々行進曲」、「惑星組曲」…これらはいずれも日本でもよく使われている、イギリス生まれの楽曲です。ここでは、そんなイギリス音楽の歴史を短くまとめてみます。

 

 

島国独自の発展

11世紀ごろのイギリスでは、ソールズベリー聖歌と呼ばれる宗教歌が発達していました。時代を問わず、イギリスでは美しい和音が特徴的な多声音楽や合唱曲が多く生み出されていますが、その多くは宗教歌、あるいは宗教歌の影響を受けたものと思われます。

 

13世紀ごろには、現存する世界最古のカノン形式の楽曲が作曲されており、フランスのカロルを発展させたキャロルという形式の曲もさかんに作曲されました。

 

特に100年戦争でヨーロッパ諸国との交流が途絶えた間には、音楽は独自の発展を遂げてゆきました。大陸から伝来したものを自分たちでアレンジし、独自のものに昇華させていく方法は、日本の文化とも通じるものがあります。

 

その後、再びヨーロッパとの国交が盛んになった後も、高名なオラトリオを次々と発表したヘンデルや、英国最高の作曲家ともいわれるサリヴァン、簡素でありながら洗練された味わい深い作風で知られるエルガーなど、多くの才能ある音楽家たちがイギリスの音楽文化を盛り上げていきました。

 

有名な楽曲

Lavenders Blue

ディズニー映画「シンデレラ」の劇中歌として有名になった、イギリスの民謡。

 

ロンドン橋

日本でも広く知られたイギリス民謡。実際のロンドン橋も何度も再建工事が行われている。