イタリアの憲法の特徴|戦争放棄の規定も

イタリアの国旗

 

イタリアの国土

 

イタリア共和国憲法(伊:Costituzione della Repubblica Italiana)は、イタリア共和国の憲法典です。キリスト教民主党、社会党、共産党を中心とする制憲議会により作成され、1947年12月27日に公布、1948年1月1日に施行されました。戦前、ファシズムを台頭させたことへの反省から、42箇条もの人権条項が設定され、ファシスト党の再結成を禁止するなど反ファシズムを強く押し出したものになっており、大統領制を定め、君主制の復活を目的とする改憲も禁止しています。そして憲法第11条では国家間の平和と正義を実現することを目的に「イタリアは、他の人民の自由を侵害する手段および国際紛争を解決する方法としての戦争を否認する」という平和条項を定めており、ここにもまた戦前の反省の色が反映されています。

 

 

 

イタリア憲法の基本原則

イタリアの憲法は、1948年に制定され、民主主義、法の支配、社会正義などの原則を堅持しています。この憲法は、権利と自由、立法権、行政権、司法権などの各節で構成されています。これらの節は、国民の基本的な権利と自由、国家の三権分立を規定しています。

 

戦争放棄の規定

特筆すべきは、イタリア憲法の第11条で、国は戦争としての武力行使を放棄し、国際紛争の解決には公正かつ平和的な手段を用いることを義務付けています。この条項は、第二次世界大戦の結果として生まれ、戦争の恐怖から人々を守るためのイタリアの固い決意を示しています。

 

憲法改正の難しさ

また、イタリア憲法はその改正が難しいという特徴もあります。これは、特に重要な憲法の規定、例えば共和制の原則や戦争放棄の原則などを守るためのものであり、憲法の安定性と持続性を保証するための重要な要素です。

 

まとめると、イタリアの憲法は、基本的な民主主義の原則、法の支配、社会正義を確固たるものにし、また戦争放棄という重要な規定を持つことで、国際社会におけるイタリアの役割と責任を強調しています。さらに、その改正が難しいという特性は、これらの原則が常に守られることを保証しています。これらの要素が合わさり、イタリアの憲法は独自の存在となり、その国の深い歴史的背景と現代の課題に対応しています。