十字軍遠征における蛮行といえば、やはり第四回のコンスタンティノープル襲撃が有名ですが、第四回以外でも多かれ少なかれ蛮行と呼ばれる行為は行われています。
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第一回十字軍によるエルサレム攻囲戦の様子(エミール・シニョル作)。この戦いでは、十字軍による、イスラム教徒やユダヤ人に対する虐殺が行われたとされている。
唯一成功した第一回の十字軍遠征(1096年 - 1099年)ですが、イスラム支配下の都市を征服する中で、十字軍による略奪や老若男女問わず無差別の虐殺・強姦などがあったといわれます。この暴虐をきっかけに、それまで反目しあっていたイスラム教徒は一致団結し、反抗を開始、十字軍勢力の再起を許さなかったのです。
本来の目的を見失い、コンスタンティノープルを攻撃する第4回十字軍
第四回十字軍(1202年 - 1204年)は、聖地奪還という本来の目的より政治的・経済的な利益を優先し、ビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルを襲撃しました。この際住民に対し苛烈極まる略奪・虐殺行為が行われたため、最も悪名高い十字軍として知られます。
そしてこの襲撃により、本来、イスラム勢力の防波堤となるはずの味方の力が大きく削がれたので、結果的にイスラム勢力の伸長を許してしまうという、二重に愚かな蛮行となったのでした。
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